トランペットNikkanインペリアル後期の出品です。 NikkanからYAMAHAにブランド移行する直前の技術の結晶、まさに集大成と言える作品です。 何と言っても、後期特有の赤みの濃いベル。これでもか！ってほど丁寧なつくりとなっております。 ベルにはなんと職人さんの手彫りの刻印あり。なので、一本一本模様が異なるのだとか。 贅沢な2ピースバルブケーシング。 高級機種しかない現行のものとは逆向きのスライド・ストッパー。 YAMAHAに移行後のインペリアルはシルキーの影響を多大に受けております。 Nikkanのインペリアルは、connの影響を受けているのではないかと勝手に推測しております。 主管とベルを繋ぐ支柱の形状、セッティングの位置までconnコンステレーションとそっくりです。 さらにスクエアぎみに大きく巻かれたベルのU字管、第3トリガーの造りや固定ネジの向きなんかもそうですね。 connコンステレーションはイエローブラスなので、ベル材質は異なりますが。もしかしてコパーの力でそちら側に寄せているのでは？ あくまでも、個人的に勝手に推測しているだけです。なのでここは無視していただいても大丈夫です。 後継のYTR3320との比較においてはベル径はおんなじデカベルです。(10枚目) ベル胴がスマートなので、視覚効果でベルがよりデカく見えますね。 コパーの混合比率はおんなじなのでしょう。キレイな赤みがかった、これぞ典型的な赤ベル！ 主管とベルを繋ぐ支柱のセッティングがプロモデル同様に後方にセットバック。 ベルに大きくスペースができることで豊かな鳴りを生み出します。 もちろんのことレッドブラス特有の甘美な音色は健在であります。 丁寧にそっと息を吹き込むことで、イエローブラスにはない、倍音豊かな何とも懐かしくも柔らかな音色を楽しめますよ。 ウォームな、まあるい音です。 ラッカーのコンディションはご覧のとおり大変に良いです。ベルに1ヵ所だけ、小さなエクボがございます。(8枚目) ピストン、バルブアクションは良好です。 コルクは新品に交換済みです。 どうぞ赤ベルの魅力を存分に堪能してみてください。 ジャパン・ヴィンテージに興味のある方に是非とも。 どうぞよろしくお願いいたします。